栗本さんの木~天然絞丸太の床柱~
和室の床柱は、栗本さんが育てた天然絞丸太(てんねんしぼまるた)です。
天然絞丸太とは、幹の表面に波状のしわ模様があるものをいい、
凸の出絞と凹の入り絞の2種に大別されます。
1万本に1本と言われる天然絞は、皮がむきにくく、昔の山では邪魔者扱いだったそう。
しかし、先見の目があった林業家は密かに天然絞の育成に取り組んでいました。
そして、昭和45年以降、建築ブームが訪れると床柱に珍重されるようになりました。
当時21歳だった栗本さんは、その教えを請うために京都北山の林業家を訪ねました。
しかし門外秘出の技術。そう簡単に教えてもらえる訳がありません。
何度も門前払い食らいながらも通い詰め、
やっと口を聞いてもらえるようになったのは1年後のこと。
穂を採るところから、挿し木、栽培管理、枝打ち、間伐の仕方などを教わりました。
普通の杉を育てるより倍の手間がかかるとか。
時期ごとの施業を勉強するため、5年間で100日以上通い、
5種類の穂も分けてもらいました。
もりいえにあるのは中源(もとげん)という品種。
ナポレオン!そんな時代でしたね。
高級酒といえばナポレオン。
私の父も
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