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2018年04月25日

天竜の森

水曜日、設計士の宮村です。

先週末、21日、22日の二日間、静岡県浜松市天竜区の林業地を訪ねました。
目的は所属している木材コーディネート研究会の研修で、「木材コーディネーターによる森林経営支援はどうあるべきか?」「具体的な森林管理及び木材販売事例に学ぶ」でした。

また、もりいえでは、メンバーの栗本さんはじめ、数名の林業家の方の森林経営計画を立てようと勉強中で、そのヒントになればという思いで参加しました。

案内いただいたのは、天竜区林業研究会のメンバーの皆様。ほとんどが自伐林業家さんだそう。

天竜の森一か所目は、複層林施業(同じ場所で異なる樹齢の木を育てる方法)を実践されている森。90年生と30年生が混合し、土質により細かく杉と檜が植え分けられていました。若い木があるが、テープ巻きを施し、下刈りはしていないとのこと。この方が、シカが寄り付きにくく、食害防止になっているという。

天竜の森二か所目は、檜の30年生の森。元木(1本の木を伐り分けたときの一番根本の木)で12センチ角の柱が採れるぐらいの太さの木が太陽の光を燦々と浴び、すくすくと育っている感じでした。この森から生産した原木は、製材所で柱に製材され、その製材所の方が設計図を見て、どこに使うかを決めて出荷するとのこと。生産者側で、使用する木材の品質を割り振ることで、無駄なく木を生かすことができ、出来栄えの良い家ができるのだという。

天竜の森
三か所目は、磨き丸太の加工場とストックヤード。いばりのついた磨き丸太の大黒柱。あれ、なんか見たことある~

天竜の森
曲がり材。背割りを入れて框用とのこと


天竜の森
天然絞り丸太


天竜の森
床柱としての需要が無くなった絞り丸太を製材して使う


どの山も、流石、FSC森林認証を受けておられるだけあって、林内は明るく、下層植生は大変豊か。所有者により手入れされている山とそうでないところの境がわからないぐらい、どの山も手入れが行き届いていました。
実はどの木の使い方も、もりいえの家づくりでも、実践させていただいていること。改めて栗本さんの存在の大きさを知る研修となりました。



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